曼荼羅アートで感じる「わび・さび・禅」

曼荼羅アートで感じる「わび・さび・禅」

ナマスカール🙏
点描・砂絵人の鈴木伸明です。

みなさんは「わび・さび・禅」と聞いて、どんなイメージが思い浮かびますか?

「古びた茶碗の美しさ」「静けさの中の豊かさ」「余白に宿る意味」――。
そんな感性を曼荼羅アートで表現してみたら、どんな世界が広がると思いますか?

今回は、曼荼羅アートの中でも「ぬり絵」「点描」「砂絵」という三つの手法を通して、
わび・さび・禅の美を色と形で感じ、表現する方法をお伝えします。

あなたも、いつものマンダラ創作に静けさという新たなエッセンスを加えてみませんか?

Contents

ぬり絵で「わび・さび」を味わう

まずは、ぬり絵から。
誰もが気軽に楽しめるマンダラぬり絵ですが、色の選び方で「わび・さび」の世界が広がります。

たとえば、茶・墨・藍などの落ち着いたトーンを選ぶことで、時の流れや自然の風合いを感じる作品に。
あえて「白を残す」という選択をすると、そこに「間」や「余白の美」が生まれます。

また、「色数を絞る」ことで全体が調和し、静けさと深みを感じるアートになりますよ。
私も昔、紅葉の枯れた葉をイメージして描いたぬり絵がありました。
色数は3色だけ。
でも、それが逆に心を打つ作品となり、展示会では多くの方が「惹きつけられる」と仰ってくださいました。

あなたも一度、静かな時間の中で、「自分の心に響く色」だけを選んでみてはいかがでしょうか?

点描で「禅」の精神を体感する

点描――それは、まさに「今ここ」の連続です。
ひとつひとつ、丁寧に点を打っていく作業は、まさに坐禅にも似た集中の時間。
そのリズムと静寂の中に、自然と心が整っていきます。
特にオススメなのは、「黒一色」で描く点描曼荼羅。
モノクロームの中に広がる深さや、光と影の奥行きに、あなた自身の「禅の心」が現れてくるはずです。

もちろん、黒に限らず「単色表現」も効果的。
同じ形でも色が違えば、感じ方がまったく変わってきます。

私は以前、藍色だけで点描を描いたことがあります。
まるで深海に潜っていくような、静かで厳かな時間でした。

「今日は黙って点を打とう」

そんな日があっても、いいかもしれませんね。

砂絵で「自然と無常」を映し出す

そして、もっとも「」や「わび・さび」の美をダイレクトに感じられるのが「砂絵」かもしれません。
砂という素材は、手からこぼれ落ちるように儚く、まさに「無常そのもの」です。
だからこそ、描いていると「今、この瞬間」に全神経が集中するんですね。

完成した後、それをあえて壊すという体験もまた、深い意味を持ちます。
チベット仏教の僧侶が砂曼荼羅を壊すように――

「形あるものは、いつか消える」

それが生きることの尊さでもあるんです。

私はワークショップで参加者の方に、こう問いかけることがあります。

「もし、この砂絵を消すことになったら、どんな気持ちになりますか?」

その答えにこそ、あなた自身の「禅の理解」が宿っているのかもしれません。

色彩で禅を表現する3つの工夫

曼荼羅アートにおける「色」は、まさに心の鏡です。
では、禅の世界観を色で表すには、どんな工夫があるでしょうか?

① モノトーンで「静」の世界を描く
黒・白・グレーのみで描く曼荼羅は、静けさや内省を引き出してくれます。
シンプルながらも奥深い表現ができますよ。

② 補色のコントラストで「無常」を映す
赤と緑、青とオレンジといった補色の組み合わせは、一見激しいですが、
絶妙なバランスで「儚さと強さの同居」が表現されます。

 ③ 自然の色彩を写す
木の葉、川の流れ、空と雲――
自然界の色をマンダラに落とし込むことで、禅に通じる自然との一体感が生まれます。

「今日はどんな自然が心に浮かびますか?」

そんな問いを、自分に投げかけてみるのも素敵ですね。

おわりに ~あなたの内なる静けさに触れてみませんか?~

わび・さび・禅」という、日本独特の美意識。
それは決して遠い世界のものではなく、あなたの日常の中にも息づいています。

曼荼羅アートを通して、それをで表現すること。
それはまさに、あなた自身の心と対話する時間です。

誰かと比べる必要はありません。
あなたのペースで、あなたの色で、あなただけの曼荼羅を描いてみてください。

静けさの中にこそ、真実の美は宿るのですから。


ステキ・穏やかな
マンダラ・ライフを~。

曼荼羅アートで感じる「わび・さび・禅」

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