数学で読み解くイスラムアート:黄金比・フィボナッチが導く幾何学の調和

数学で読み解くイスラムアート:黄金比・フィボナッチが導く幾何学の調和

ナマスカール🙏
点描・砂絵人のnobuです。

マンダラやヤントラと並んで、私が深く魅了されるもののひとつに
「イスラム幾何学模様」があります。
あなたも一度はモスクの天井や壁面に施された美しい幾何学パターンを
ご覧になったことがあるかもしれませんね。

今回はその神秘的な模様に隠された「数学の秘密」――
黄金比とフィボナッチ数列について、ほんの少しだけ深くご一緒に覗いてみませんか?

Contents

そもそも黄金比って何?

黄金比とは「11.618…」という比率のこと。
この数字、どこかで聞いたことがある方も多いかと思います。
自然界にもよく登場する数字なんですよ。

例えば、貝殻の渦巻き、ひまわりの種の並び、私たちの耳のカーブや顔のバランス、
そして銀河系の渦まで
不思議なことに、この比率があちこちに現れるのです。

数学的には「ab = (a+b)a」という関係を持ち、
まさに「自然と調和する比率」として、古代から多くの芸術や建築に取り入れられてきました。

あなたは日常の中で、黄金比を感じたことがありますか?

フィボナッチ数列の不思議

一方で「フィボナッチ数列」はどうでしょうか?
これは、11235813…というように、
「前の2つの数を足して次の数を作っていく」数列のこと。

この数列、最初のうちは単純に見えますが、実はこの数列のある数を前の数で割っていくと
だんだんと「1.618」に近づいていくんですね!

つまり、フィボナッチ数列もまた、黄金比へと自然に収束していくというわけです。

これを知った時、「ああ、自然界も、アートも、私たちも、同じ原理の中にいるんだなぁ」
と、ちょっと心が温かくなりました。

イスラム幾何学模様と数学の融合

では、イスラム幾何学模様に話を戻しましょう。
イスラム世界では偶像崇拝が禁じられていたこともあり、
植物や動物、人の姿を描く代わりに、幾何学模様の美を徹底的に探求しました。

その結果生まれたのが、星形や多角形を繊細に組み合わせた、
あの目を奪われる美しい模様たちです。

よく見てみると、五角形や十角形など、黄金比を基本とした図形が繰り返し現れます。
これは意図的に設計されており、「神の完全性」や「宇宙の調和」を幾何学で表現しているのです。

面白いのは、この模様を構成するパターンの中に、
フィボナッチ数列に基づく分割が使われていること。
特に「円」を使った構成でその比率が顕著に表れます。

例えば、8重円の重なりの中にフィボナッチ螺旋を重ねると、
まるで導かれたかのようにピタッと模様の中心や交点に合致してくるんですね。

まさに「数学が描く神聖な美」だと感じました。

模様に込められた祈りと意図

これらの幾何学模様は、ただの装飾ではなく、瞑想や祈りのための道具としての側面もあります。
イスラム建築では、ドーム天井に配置された模様を見つめることで、
祈りを深め、自己と宇宙との一体感を感じるといわれています。

この感覚、あなたもマンダラアートで感じたことがあるのではないでしょうか?

繰り返される形に心を預けていくと、だんだんと意識が静まり、心が落ち着いてくる
イスラム幾何学にも、そんなスピリチュアルな作用があると感じられます。

私のマンダラ制作にも取り入れています

私自身、マンダラを創作する際に、
この「黄金比」や「フィボナッチ数列」を意識することがあります。 

もちろん厳密に計算するわけではありませんが、
中心からの比率や、円の重なり具合をこの法則に近づけることで、
どこか安心感のある構図になるんです。

試しに、あなたもフィボナッチのスパイラルを意識して下絵を作ってみてください。
きっといつもと違うバランスのとれたマンダラが描けると思いますよ。

まとめ:幾何学と心の調和

私たちは日々、感情や思考に振り回されながら過ごしていますが、
こうした「形」の中には、静けさと秩序が流れているように感じます。

イスラム幾何学の美しさは、ただ見てうっとりするだけでなく、
私たちの心の奥に響くものがあるのではないでしょうか。

あなたのアートにも、この神秘的な数学のリズムを取り入れてみませんか?
そして、アートを通じて自分自身の内なる宇宙とも出会ってみてくださいね。

 

ステキな数学的アート・ライフを~

数学で読み解くイスラムアート:黄金比・フィボナッチが導く幾何学の調和

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